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発達心理学とは
発達心理学は、人間が生まれてから死ぬまで、どのような問題や困難に出合い、そこをどのように潜り抜けていくのかを探究する学問分野です。
昔は児童心理学などとも呼ばれ、「何歳になったら~ができる」といった子どもから大人に至るまでの能力の発達を追いかける学問としての色彩を濃く持っていましたが、近年ではさらに、①子ども時代はもちろん、成人して以降も続く人間の生涯過程を問題にする、②能力の発達に限らず、人間が社会の中でどんなことを思い、どんなふうに生活しているかを追究する、といった方向に、その領域を拡張しています。
特に当研究室では、人間はさまざまな「他者」(具体的な他者はもちろん、社会、文化、歴史、言語といった超越的な他者)との関係の中でその人間性を形作るという視点から、具体的で生々しい人間のありようを描き出すことを大事にしています。
例えば、次のような問題が気になったことはないでしょうか。
・「自分」はなぜこのような「自分」なのだろうか。
・人が「変化」するとは、どういうことなのだろうか。
・「アイデンティティ」をどうやって見出したら良いのだろうか。
・子どもをどうやって育てたら良いのだろうか。
・人間が幸せに生きる条件とは何だろうか。
・自分の言葉は、どこまで自分の思いに沿っているのだろうか。
・障がいのある人と「共に」どう生きたら良いだろうか。
・「生きる」ということに関するさまざまな困難にどう向き合っていったら良いだろうか。
容易に答えが出ないこうした問題に対する体験的かつ実践的な知(あるいはヒント)を得ようと、可能な限り現場に密着しながら、探究を続けています。
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